【胃ろう・経管栄養・たん吸引】のケアプラン文例
医療的ケアの担い手をはっきりさせ、家族だけに背負わせない|関連する状態:胃ろう(PEG)・経鼻経管栄養・たんの吸引・医療的ケア・在宅療養
胃ろうや経鼻経管栄養、たんの吸引など、医療的ケアが必要な方の文例です。誰がいつケアを担うのかをはっきりさせ、ご家族だけに負担が集まらないよう、医療と介護で支える視点でまとめています。
内科の病気・医療
最終更新:2026年9月25日/令和6年度介護報酬改定後の制度および現行の居宅サービス計画書標準様式に基づいて作成しています。
ご利用にあたって:掲載文例はすべて一般的な例文であり、特定の利用者・事例を示すものではありません。ご本人の状態・意向、主治医の指示、保険者・法人の様式ルールに合わせて、必ず内容を確認・修正してからお使いください。
このページの内容
書きたい欄をえらぶと、その文例まで移動します。
第1表計画書の1枚目に書くこと
第2表計画書の2枚目に書くこと
第5表モニタリングの記録に書くこと
視点主任ケアマネが確かめていること
第1表「居宅サービス計画書(1)」に書く文例
ご本人とご家族の意向、課題分析の結果、支援の方針を書く欄です。
第1表「居宅サービス計画書(1)」の様式と同じ並びです。行の名前は様式のとおりなので、同じ位置の欄へ貼ってください。
利用者の意向
第1表「利用者及び家族の生活に対する意向」欄に使えます。ご本人の言葉に近い表現でまとめています。 → 第1表の文例をもっと見る
管が入っていても、家で穏やかに過ごしたい
少しでも、口から味わう楽しみを持ちたい
苦しくないように、たんを取ってほしい
家族に迷惑をかけすぎないようにしたい
外の空気を吸いに出かけたい
家族の意向
第1表同じく第1表の意向欄。ご家族の思いを記載する際の表現です。 → 第1表の文例をもっと見る
注入や吸引のやり方に慣れておらず、不安である
困ったことが起きたときに、すぐ相談できるところがほしい
夜間の吸引で眠れず、体力的に限界を感じている
本人が、できるだけ楽に過ごせるようにしたい
家族が不在のときに、ケアを代わってくれる人がほしい
課題分析の結果
第1表「意向を踏まえた課題分析の結果」欄に、本人・家族の意向に続けて書く、課題分析の結果のまとめです。 → 第1表の文例をもっと見る
嚥下機能の低下により、胃ろうからの経管栄養で栄養を補っている
たんを自力で出すことが難しく、日中・夜間ともに吸引が必要である
医療的ケアの多くを家族が担っており、家族が休息をとれていない
胃ろうの周りの皮膚トラブルや、チューブが抜けてしまうリスクがある
誤嚥性肺炎をくり返した経過があり、口の中を清潔に保つことが重要である
医療的ケアに対応できる事業所が限られており、サービスの調整が必要である
認定結果の通知に記載があれば転記する欄です。文例はありません(「特になし」等)。
総合的な援助の方針
第1表支援チーム全体の方向性を示す欄です。 → 第1表の文例をもっと見る
主治医・訪問看護と連携し、医療的ケアを安全に続けられる体制を整えます。
ケアの担い手と困ったときの連絡先をはっきりさせ、ご家族が安心して介護できるよう支援します。
口腔ケアを続け、誤嚥性肺炎の予防を図ります。
ご本人の楽しみや、口から味わう機会を大切にします。
ご家族の休息の時間を確保し、在宅での療養を無理なく続けられるよう支援します。
訪問介護の生活援助中心型を位置づけるときだけ、1〜3のいずれかを選ぶ欄です。文例はありません。
第2表「居宅サービス計画書(2)」に書く文例
ニーズから長期目標・短期目標・サービス内容へと、つなげて書く欄です。
「サービス内容」と「サービス種別」は分けて書きます(記載要領)
記載要領(老企第29号)では、サービス内容=短期目標の達成に必要なサービスの内容と方針、※1=保険給付の対象なら○、サービス種別=その内容を担う事業者等の種別と事業所名(家族が担う部分は誰が行うか)、と分かれています。この列では文例を内容として載せ、その下に※1の目安と種別の候補(押すとコピー)を付けています。
第2表「居宅サービス計画書(2)」の様式と同じ列の並びです。ニーズ → 長期目標 → 短期目標 → サービス内容 と、左から右へつなげて選んでください。
ニーズ
第2表「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」欄。ご本人主体の表現にしています。 → 第2表の文例をもっと見る
胃ろうからの栄養を、安全に続けたい
たんを取ってもらい、楽に呼吸したい
口の中を清潔に保ち、肺炎を防ぎたい
口から味わう楽しみを持ちたい
家族が休息をとりながら、在宅での療養を続けたい
困ったときに、すぐ相談できる体制がほしい
長期目標
第2表おおむね6か月〜1年で目指す状態像です。 → 第2表の文例をもっと見る
経管栄養を安全に続け、栄養状態が保たれる
誤嚥性肺炎を起こさずに、在宅での療養を続けられる
家族が医療的ケアに慣れ、安心して介護を続けられる
ご本人が楽しみを持ち、穏やかに過ごすことができる
家族の休息が確保され、介護の負担が軽くなる
短期目標
第2表3か月程度で達成を目指す、具体的で評価しやすい目標です。 → 第2表の文例をもっと見る
決められた時間と方法で、経管栄養の注入が行われる
胃ろうの周りの皮膚を毎日観察し、トラブルのない状態を保つ
口腔ケアを1日2回以上行い、口の中が清潔に保たれる
家族が吸引のやり方を身につけ、落ち着いて行うことができる
困ったときの連絡先と手順を、家族が確認できている
週1回以上、家族が休息できる時間を確保する
主治医と相談し、口から味わう機会(味見程度)を持つ
サービス内容
第2表「サービス内容」欄。内容(何をどうするか)だけを書き、担う事業者等は「サービス種別」欄に書きます。 → 第2表の文例をもっと見る
経管栄養・吸引の実施状況と全身状態を観察し、胃ろうの周りの皮膚を確認して主治医に報告する
注入と吸引の方法を家族に指導し、やり方を一緒に確認する
定期の往診で全身状態を診察し、胃ろうのカテーテルの交換時期を管理する
研修を修了し認定を受けた訪問介護員が、医師の指示書に基づいて、たんの吸引と経管栄養を行う
口の中の清掃と観察を行い、誤嚥性肺炎を予防する
訪問入浴で全身の清潔を保ち、入浴中の状態を観察する
特殊寝台・床ずれ防止用具を導入し、姿勢を整えて体の負担を減らす
医療的ケアに対応できる施設での短期入所で、家族の休息をつくる
チューブが抜けた・たんが取れないなど、困ったときの連絡先と対応の手順を家族・事業所で共有する
第5表「居宅介護支援経過」に書く文例
訪問して確かめたこと、目標の達成ぐあいを残す欄です。
第5表「居宅介護支援経過」の様式と同じ列の並びです。文例は「内容」の欄に貼ります。
年月日
訪問・電話などを行った日付
項目
「モニタリング」「電話連絡」など、記録の種類
モニタリング
第5表居宅介護支援経過・モニタリング記録に使える表現です。 → 第5表の文例をもっと見る
経管栄養は予定どおり注入できており、体重は保たれている。
胃ろうの周りに軽い発赤があり、訪問看護が処置の方法を家族に伝えた。
家族は吸引のやり方に慣れ、落ち着いて行えるようになってきた。
夜間の吸引の回数が増えており、主治医に報告した。
口腔ケアを続け、発熱なく過ごせている。
短期入所療養介護を月1回利用し、家族は休息をとれている。
主治医の許可のもと、好きな飲み物を味見する時間を楽しめている。
主任ケアマネの視点:胃ろう・経管栄養・たん吸引の方を担当するときに確かめていること
文例だけでは伝わりにくい、プランを立てる前後に私が確かめていることです。アセスメント・連携・モニタリングに分けています。医療的な判断は、主治医の指示に沿ってください。制度の扱いは、保険者(市町村)の判断や改定で変わることがあります。
アセスメントで確かめること
- 誰が・いつ・どのケア(注入・吸引・口腔ケア)を担っているか。家族の睡眠と、やり方への不安
- 胃ろうのカテーテルの種類と交換の時期、困ったときの受診先
- 本人の楽しみ。口から味わうことについての、主治医の考え
プランに入れておきたい連携
- 介護職がたんの吸引・経管栄養を行うには、研修の修了と認定、事業所の登録(登録特定行為事業者)、医師の指示書が必要です。対応できる事業所を早めに探す
- 短期入所は、医療的ケアに対応できるかを前もって確かめる(短期入所療養介護が候補になりやすい)
- 困ったときの連絡先(訪問看護・往診医)と手順を1枚にまとめ、家族と事業所で共有する
モニタリングで見る変化
- 体重・発熱・たんの量と性状
- 胃ろうの周りの皮膚、チューブの固定
- 家族の疲れと、休息がとれているか
胃ろう・経管栄養・たん吸引に関連する場面別の文例
場面ごとにさらに多くの文例を掲載しています。