【誤嚥・嚥下障害】のケアプラン文例
誤嚥性肺炎を防ぎつつ「口から食べる」を守る|関連する状態:摂食嚥下障害・誤嚥性肺炎・むせ込み・食形態
誤嚥性肺炎の予防を軸にした文例です。食形態の調整、口腔ケア、姿勢保持といった具体的な支援と、「口から食べる楽しみ」を守る視点を両立させています。
食べる・暮らし・人生の最終段階
最終更新:2026年9月14日/令和6年度介護報酬改定後の制度および現行の居宅サービス計画書標準様式に基づいて作成しています。
ご利用にあたって:掲載文例はすべて一般的な例文であり、特定の利用者・事例を示すものではありません。ご本人の状態・意向、主治医の指示、保険者・法人の様式ルールに合わせて、必ず内容を確認・修正してからお使いください。
このページの内容
書きたい欄をえらぶと、その文例まで移動します。
第1表計画書の1枚目に書くこと
第2表計画書の2枚目に書くこと
第5表モニタリングの記録に書くこと
視点主任ケアマネが確かめていること
第1表「居宅サービス計画書(1)」に書く文例
ご本人とご家族の意向、課題分析の結果、支援の方針を書く欄です。
第1表「居宅サービス計画書(1)」の様式と同じ並びです。行の名前は様式のとおりなので、同じ位置の欄へ貼ってください。
利用者の意向
第1表「利用者及び家族の生活に対する意向」欄に使えます。ご本人の言葉に近い表現でまとめています。 → 第1表の文例をもっと見る
むせずに、安心して食事をとりたい
最期まで自分の口から食べたい
好きなものを食べる楽しみを続けたい
肺炎で入院することは避けたい
家族と同じ食卓を囲みたい
家族の意向
第1表同じく第1表の意向欄。ご家族の思いを記載する際の表現です。 → 第1表の文例をもっと見る
むせ込みが心配なので、安全な食べ方を教えてほしい
食事の形態をどうすればよいか相談したい
誤嚥性肺炎を繰り返さないようにしてほしい
本人の食べる楽しみは奪いたくない
食事介助の方法を身につけたい
とろみの付け方が難しいので、教えてほしい
課題分析の結果
第1表「意向を踏まえた課題分析の結果」欄に、本人・家族の意向に続けて書く、課題分析の結果のまとめです。 → 第1表の文例をもっと見る
嚥下機能の低下により、食事中のむせ込みが頻回に見られる
誤嚥性肺炎の既往があり、再発リスクが高い状態である
口腔内の衛生状態が不良で、誤嚥性肺炎のリスクを高めている
食事時の姿勢保持が不十分であり、誤嚥を招きやすい
食事量の減少により、低栄養・脱水のリスクが認められる
食事介助を行う家族の技術に不安があり、指導が必要である
認定結果の通知に記載があれば転記する欄です。文例はありません(「特になし」等)。
総合的な援助の方針
第1表支援チーム全体の方向性を示す欄です。 → 第1表の文例をもっと見る
誤嚥を予防し、安全に食事を継続できるよう支援します。
「口から食べたい」というご本人の希望を尊重し、専門職と連携して食形態を調整します。
口腔ケアを徹底し、誤嚥性肺炎の発症を予防します。
必要な栄養と水分が確保できるよう支援します。
家族が安全な食事介助を行えるよう、技術的な支援を行います。
訪問介護の生活援助中心型を位置づけるときだけ、1〜3のいずれかを選ぶ欄です。文例はありません。
第2表「居宅サービス計画書(2)」に書く文例
ニーズから長期目標・短期目標・サービス内容へと、つなげて書く欄です。
「サービス内容」と「サービス種別」は分けて書きます(記載要領)
記載要領(老企第29号)では、サービス内容=短期目標の達成に必要なサービスの内容と方針、※1=保険給付の対象なら○、サービス種別=その内容を担う事業者等の種別と事業所名(家族が担う部分は誰が行うか)、と分かれています。この列では文例を内容として載せ、その下に※1の目安と種別の候補(押すとコピー)を付けています。
第2表「居宅サービス計画書(2)」の様式と同じ列の並びです。ニーズ → 長期目標 → 短期目標 → サービス内容 と、左から右へつなげて選んでください。
ニーズ
第2表「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」欄。ご本人主体の表現にしています。 → 第2表の文例をもっと見る
むせることなく、安全に食事を摂りたい
自分の口から食べる楽しみを続けたい
誤嚥性肺炎を予防したい
必要な栄養と水分をしっかり摂りたい
口の中を清潔に保ちたい
食事の時間を家族と一緒に楽しみたい
長期目標
第2表おおむね6か月〜1年で目指す状態像です。 → 第2表の文例をもっと見る
誤嚥性肺炎を発症することなく、在宅生活を継続できる
自分の口から安全に食事を摂取し続けることができる
必要な栄養量を確保し、体重を維持できる
口腔内の衛生状態が良好に保たれる
食事の時間を楽しみとして継続できる
短期目標
第2表3か月程度で達成を目指す、具体的で評価しやすい目標です。 → 第2表の文例をもっと見る
とろみ剤を使用し、むせずに水分を摂取できる
食事の際、適切な姿勢(椅子に深く座り、やや前傾)を保持できる
毎食後の口腔ケアを実施できる
嚥下体操を毎日行うことができる
1日3食、指示された食形態で食事を摂ることができる
体重の減少が止まり、横ばいで推移する
サービス内容
第2表「サービス内容」欄。内容(何をどうするか)だけを書き、担う事業者等は「サービス種別」欄に書きます。 → 第2表の文例をもっと見る
摂食嚥下機能を評価し、安全な食事形態・姿勢・とろみの濃さを決めて訓練する
口腔機能を評価し、口腔ケアの方法を本人・家族に指導する
食事摂取の状況と全身状態(発熱・痰・むせ)を観察し、誤嚥予防の助言を行う
食事介助と、きざみ・とろみなど食形態の調整を行う
栄養状態を評価し、飲み込みやすく栄養のとれる献立を助言する
食事場面を観察し、食前の口腔体操を行う
誤嚥性肺炎の早期発見のため、発熱・痰の増加があればすぐ受診する
食事介助の方法と、むせたとき・詰まったときの対応を家族に指導する
とろみ剤を指示された濃さで調整し、食事は座位で一口ずつ介助する
食事中の姿勢を保てるよう、クッション・車いすを調整する
第5表「居宅介護支援経過」に書く文例
訪問して確かめたこと、目標の達成ぐあいを残す欄です。
第5表「居宅介護支援経過」の様式と同じ列の並びです。文例は「内容」の欄に貼ります。
年月日
訪問・電話などを行った日付
項目
「モニタリング」「電話連絡」など、記録の種類
モニタリング
第5表居宅介護支援経過・モニタリング記録に使える表現です。 → 第5表の文例をもっと見る
とろみ剤の使用が定着し、水分摂取時のむせ込みは大幅に減少している。
食事中の姿勢について声かけを継続しており、前傾姿勢が保てている。
毎食後の口腔ケアが習慣化し、口腔内の衛生状態は改善している。
前回モニタリング以降、発熱・誤嚥性肺炎の発症はない。
体重は前回と同等で維持できており、低栄養の進行は見られない。
夕食時にむせ込みが増える傾向があり、言語聴覚士に相談する予定である。
主任ケアマネの視点:誤嚥性肺炎・嚥下障害の方を担当するときに確かめていること
文例だけでは伝わりにくい、プランを立てる前後に私が確かめていることです。アセスメント・連携・モニタリングに分けています。医療的な判断は、主治医の指示に沿ってください。
アセスメントで確かめること
- むせる食べ物や飲み物、食事の姿勢、食べる速さ
- 口の中の状態(入れ歯、歯の痛み、口腔ケアを誰がしているか)
- 発熱や痰の増加など、肺炎につながる変化に家族が気づけるか
プランに入れておきたい連携
- 食事の形態や姿勢は、言語聴覚士や歯科、主治医の評価を踏まえて決め、全ての事業所で同じやり方にそろえる
- 訪問歯科や口腔ケアの支援を位置づける
モニタリングで見る変化
- むせの回数、食事量、体重の変化
- 発熱の有無と、受診の状況
誤嚥・嚥下障害に関連する場面別の文例
場面ごとにさらに多くの文例を掲載しています。