【がん・末期がん】のケアプラン文例
疼痛緩和と、急な状態変化への迅速なサービス調整|関連する状態:末期がん・がん性疼痛・緩和ケア・特定疾病
がん性疼痛の緩和を最優先に、病状の進行に合わせて迅速にサービスを組み替えていく視点でまとめた文例です。40〜64歳の第2号被保険者(特定疾病)のケースにも対応します。
内科の病気・医療
最終更新:2026年9月14日/令和6年度介護報酬改定後の制度および現行の居宅サービス計画書標準様式に基づいて作成しています。
ご利用にあたって:掲載文例はすべて一般的な例文であり、特定の利用者・事例を示すものではありません。ご本人の状態・意向、主治医の指示、保険者・法人の様式ルールに合わせて、必ず内容を確認・修正してからお使いください。
このページの内容
書きたい欄をえらぶと、その文例まで移動します。
第1表計画書の1枚目に書くこと
第2表計画書の2枚目に書くこと
第5表モニタリングの記録に書くこと
視点主任ケアマネが確かめていること
第1表「居宅サービス計画書(1)」に書く文例
ご本人とご家族の意向、課題分析の結果、支援の方針を書く欄です。
第1表「居宅サービス計画書(1)」の様式と同じ並びです。行の名前は様式のとおりなので、同じ位置の欄へ貼ってください。
利用者の意向
第1表「利用者及び家族の生活に対する意向」欄に使えます。ご本人の言葉に近い表現でまとめています。 → 第1表の文例をもっと見る
痛みを抑えて、できるだけ普段どおりに過ごしたい
最期まで住み慣れた自宅で過ごしたい
家族と一緒の時間を大切にしたい
動けるうちは、自分のことは自分でやりたい
食べられるうちは、好きなものを口にしたい
痛みが強くなる前に、早めに薬を使いたい
家族の意向
第1表同じく第1表の意向欄。ご家族の思いを記載する際の表現です。 → 第1表の文例をもっと見る
痛みで苦しむ姿は見たくない
本人の希望どおり、自宅で過ごさせたい
急変したときにどう対応すればよいか知っておきたい
介護と仕事の両立に不安がある
できるだけそばにいてあげたい
課題分析の結果
第1表「意向を踏まえた課題分析の結果」欄に、本人・家族の意向に続けて書く、課題分析の結果のまとめです。 → 第1表の文例をもっと見る
がん性疼痛のコントロールが最優先の課題である
病状の進行に伴いADLが急速に低下する可能性があり、迅速なサービス調整が必要である
医療用麻薬の管理と、副作用(便秘・眠気)への対応が必要である
家族の介護負担と精神的負担が大きく、支援が必要である
今後の療養場所や過ごし方について、本人・家族への意思決定支援が必要である
レスキュー薬の使用タイミングについて、本人・家族の理解が必要である
病状の進行が早く、サービスの追加・変更を短期間で行う必要がある
認定結果の通知に記載があれば転記する欄です。文例はありません(「特になし」等)。
総合的な援助の方針
第1表支援チーム全体の方向性を示す欄です。 → 第1表の文例をもっと見る
疼痛やその他の苦痛の緩和を最優先とし、医療機関と密に連携します。
病状の変化に応じて、迅速にサービス内容を見直します。
ご本人が望む場所で、望む形で過ごせるよう支援します。
ご家族の不安に寄り添い、介護負担の軽減を図ります。
24時間対応できる連絡体制を整え、急変時にも速やかに対応します。
訪問介護の生活援助中心型を位置づけるときだけ、1〜3のいずれかを選ぶ欄です。文例はありません。
第2表「居宅サービス計画書(2)」に書く文例
ニーズから長期目標・短期目標・サービス内容へと、つなげて書く欄です。
「サービス内容」と「サービス種別」は分けて書きます(記載要領)
記載要領(老企第29号)では、サービス内容=短期目標の達成に必要なサービスの内容と方針、※1=保険給付の対象なら○、サービス種別=その内容を担う事業者等の種別と事業所名(家族が担う部分は誰が行うか)、と分かれています。この列では文例を内容として載せ、その下に※1の目安と種別の候補(押すとコピー)を付けています。
第2表「居宅サービス計画書(2)」の様式と同じ列の並びです。ニーズ → 長期目標 → 短期目標 → サービス内容 と、左から右へつなげて選んでください。
ニーズ
第2表「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」欄。ご本人主体の表現にしています。 → 第2表の文例をもっと見る
痛みを和らげて、穏やかに過ごしたい
自宅で家族と一緒に過ごしたい
身体を清潔に保ち、気持ちよく過ごしたい
できる限り自分のことは自分でしたい
食べる楽しみを続けたい
家族の負担を少しでも減らしたい
長期目標
第2表おおむね6か月〜1年で目指す状態像です。 → 第2表の文例をもっと見る
疼痛がコントロールされ、穏やかに在宅生活を継続できる
本人が望む場所で、望む過ごし方ができる
家族が安心して介護を継続できる
身体の清潔が保たれ、快適に過ごすことができる
病状の変化に迅速に対応できる体制が維持される
短期目標
第2表3か月程度で達成を目指す、具体的で評価しやすい目標です。 → 第2表の文例をもっと見る
医療用麻薬の使用により疼痛が軽減し、夜間の休息がとれる
訪問入浴の利用により、週1回の入浴ができる
便秘などの副作用が緩和され、苦痛なく過ごせる
家族が急変時の連絡方法を理解し、対応できる
福祉用具の活用により、安楽な姿勢が保てる
食べたいものを、食べられる形で摂ることができる
痛みが強くなる前にレスキュー薬を使用することができる
サービス内容
第2表「サービス内容」欄。内容(何をどうするか)だけを書き、担う事業者等は「サービス種別」欄に書きます。 → 第2表の文例をもっと見る
痛みの評価と医療用麻薬の管理を行い、効き方と副作用を主治医に報告する
全身状態と治療の副作用(吐き気・倦怠感・食欲低下)を観察し、対応する
体調に合わせてベッド上で入浴し、清潔と安楽を保つ
排泄・清拭・体位変換の介助と、調理・掃除などの生活援助を行う
特殊寝台・エアマットレス・車いすを導入し、安楽な姿勢と褥瘡予防を図る
夜間・休日も連絡できる窓口を決め、本人・家族・関係者で共有する
今後の療養場所と過ごし方の希望を本人・家族と繰り返し確認し、支援に反映する
介護の方法を家族に伝え、不安や気持ちを聞く時間をつくる
痛みが強いときの薬(レスキュー薬)の使い方と使うタイミングを本人・家族に伝える
状態が変わったときは、その日のうちにサービスの回数・内容を調整する
第5表「居宅介護支援経過」に書く文例
訪問して確かめたこと、目標の達成ぐあいを残す欄です。
第5表「居宅介護支援経過」の様式と同じ列の並びです。文例は「内容」の欄に貼ります。
年月日
訪問・電話などを行った日付
項目
「モニタリング」「電話連絡」など、記録の種類
モニタリング
第5表居宅介護支援経過・モニタリング記録に使える表現です。 → 第5表の文例をもっと見る
医療用麻薬の調整により、疼痛は安定してコントロールされている。
訪問入浴を週1回利用しており、「さっぱりする」との発言が聞かれた。
便秘に対し緩下剤が調整され、排便のコントロールは良好である。
ADLの低下が見られるため、福祉用具の追加を検討している。
家族の疲労が見られるため、訪問介護の回数増加を提案した。
ご本人と今後の過ごし方について話し合い、在宅療養継続の意向を確認した。
主任ケアマネの視点:がんの方を担当するときに確かめていること
文例だけでは伝わりにくい、プランを立てる前後に私が確かめていることです。アセスメント・連携・モニタリングに分けています。医療的な判断は、主治医の指示に沿ってください。
アセスメントで確かめること
- 痛みやだるさが、1日の中でどの時間に強く、何ができなくなっているか
- ご本人とご家族が、病状と今後についてどう受け止め、どこで、どう過ごしたいと考えているか
- 急に状態が変わったときに、誰に連絡し、どこに受診・入院するかが決まっているか
プランに入れておきたい連携
- 在宅の主治医・訪問看護と、痛みの変化や急変時の連絡の流れを共有する
- 状態の変化が早い時期は、区分変更や福祉用具の追加を早めに検討する
モニタリングで見る変化
- 痛みの強さと、食事・睡眠・移動の変化
- ご本人・ご家族の気持ちや希望の変化