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訪問介護が多いケアプラン/保険者に出す書類

区分支給限度基準額の利用割合が高く訪問介護が多いケアプランの届出|理由の書き方と文例32本

限度額に近い量のサービスを使い、その多くが訪問介護になっているケアプランについて、市町村から届出を求められることがあります。求められたときに慌てないよう、決まりの中身と、訪問介護を中心にしている理由の書き方を、場面別の文例とあわせてまとめました。

ケアプランの届出(市町村から求められたとき)

最終更新:2026年10月16日/国の運営基準と通知、自治体の案内をもとに作成しています。様式・出す時期・添える書類は自治体ごとに違うため、担当している利用者さんの保険者に確かめてください。

どんな決まりか

2021年(令和3年)10月から、居宅介護支援事業所ごとに見て、区分支給限度基準額に占める居宅サービスの利用の割合と、そのうち訪問介護が占める割合が、厚生労働大臣が定める基準に当てはまる場合、市町村から求められたケアプランについて、訪問介護が必要な理由などを書いて、市町村に届け出ることになりました(運営基準 第13条)。

基準(居宅介護支援事業所ごと)中身
限度額の利用の割合区分支給限度基準額に占める、居宅サービスの利用の割合が7割以上
訪問介護の割合そのうち、訪問介護が6割以上

事業所ごとに基準に当てはまるかを見て、市町村が届出を求めるケアプランを決めます。基準に当てはまる事業所のすべてのケアプランが対象になるわけではなく、市町村から求めがあったものを届け出ます。この決まりも、サービスの量を一律に制限するものではありません。

求められたときの流れ

  1. 市町村から通知が届く どのケアプランを、いつまでに、何を添えて出すかが示されます。
  2. アセスメントとケアプランを見直す 訪問介護を中心にしている理由を、アセスメントの結果から改めて確かめます。
  3. 届出書(理由書)を書いて出す 添える書類の例:アセスメントの記録、居宅サービス計画書(第1表〜第3表など)、サービス利用票。
  4. 市町村が確かめる 地域ケア会議などで確かめ、意見や助言が届くことがあります。

様式・期限・添える書類は自治体ごとに違います。通知の中身と、担当の窓口に確かめてください。

理由に書く4つのこと

  1. サービスの量が多くなっている理由 ご本人の心身の状況、介護者の状況。
  2. 訪問介護を中心にしている理由 通所・短期入所・小規模多機能などを使いにくい理由。
  3. ほかのサービスや支えを検討した結果 訪問看護・定期巡回・福祉用具・家族や地域の支えなど。
  4. 自立への配慮と今後の見通し ご本人ができること、状態の変化に合わせた見直しの時期。

「本人の希望」だけでは、なぜ訪問介護が中心なのかが伝わりません。ご本人の希望の背景にある事情(集団が苦手、外出の負担、医療的なケア)を、アセスメントの事実とあわせて書くと伝わります。

記入例(32本)

「コピー」を押すと、右下のメモ板にたまります。状態・続柄・サービスの種類・日付は、その方のものに置き換えてください。保険者の様式に欄の名前が決まっているときは、その欄に合わせて組み合わせてください。

通所のサービスを使うのが難しいとき

通所介護を試したが、聴覚障害があり集団の中での会話が難しく、強い疲労と不安を訴えて継続できなかった。本人は自宅で過ごすことを強く望んでおり、在宅での支援を訪問介護で組み立てている。

重度の起立性低血圧があり、送迎の車への移乗と長時間の座位で血圧が下がり、意識が遠のいたことがある。主治医からも外出を伴うサービスは控えるよう助言を受けている。

人工肛門と尿道カテーテルがあり、通所先での排泄の対応に本人の抵抗が強い。主治医と相談し、清潔の保持と排泄の管理を自宅で行う方針とした。

うつ病のため、外出や人と会うことに強い負担を感じている。主治医の意見を踏まえ、まずは自宅で生活のリズムを整えることを優先している。

医療的なケアや、重い状態があるとき

要介護5で、1日のほとんどを臥床で過ごしている。体位変換・排泄・食事の介助が1日に複数回必要で、訪問介護と訪問看護を組み合わせて在宅での生活を支えている。

末期がんで、在宅での看取りを本人と家族が望んでいる。状態の変化に合わせて訪問の回数を増やしており、主治医・訪問看護と連携して支援している。

ALSで、四肢の筋力の低下が進んでいる。たん吸引は訪問看護と家族が行い、排泄・清拭・体位変換を訪問介護で行っている。

褥瘡があり、2時間ごとの体位変換と、こまめなおむつの交換が必要である。家族だけでは夜間を含む介助を担えない。

認知症の症状から、環境の変化が負担になるとき

認知症で、慣れない場所に行くと混乱し、帰宅後も興奮が続く。通所介護を3回試したが、毎回強い不安を訴えたため、なじみの訪問介護員による在宅での支援を中心にしている。

短期入所の利用後に、夜間のせん妄が強く出た経過がある。家族と相談し、環境を変えずに自宅で支援する方針とした。

独居で、1日の中で服薬・食事・水分の確認が複数回必要である。訪問介護で1日3回の見守りと確認を行い、夜間は見守りの機器で確認している。

同じ訪問介護員が続けて関わることで、本人が落ち着いて入浴や着替えに応じられるようになった。支援の担い手を変えないことが、本人の安心につながっている。

家族の介護が難しいとき

同居の夫も要介護で、妻の介護を担うことができない。夫婦それぞれのケアプランで、訪問介護を組み合わせて在宅の生活を支えている。

主介護者の長女は就労しており、平日の日中と夕方の介護を担えない。本人は施設ではなく自宅での生活を強く望んでいる。

家族は遠方に住み、月に1回しか来られない。独居で、毎日の食事・排泄・服薬の確認を訪問介護で行っている。

主介護者の妻が腰椎の圧迫骨折で療養中であり、夫の移乗や入浴の介助を担えない。妻の回復までの間、身体介護の回数を増やしている。

状態の変化で、サービスの量が増えたとき

退院直後で、排泄と移動に介助が必要な状態が続いている。リハビリの進み具合に合わせて、介助の回数を段階的に減らす予定である。

誤嚥性肺炎で入院した後、食事の形態の調整と食事の介助が必要になった。食事のたびの見守りと介助を訪問介護で行っている。

認知症の進行により、この3か月で服薬・食事・排泄のいずれにも声かけと介助が必要になった。状態の変化に合わせてサービスの量を見直した結果、限度額に近い利用になっている。

ほかのサービスや支えを検討した結果

小規模多機能型居宅介護への切り替えを本人・家族と検討したが、なじみの訪問介護員との関係を保ちたいという本人の意向が強く、現在の体制を続けることとした。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用を検討したが、地域に事業所がなく、利用できなかった。

訪問看護を週3回に増やし、医療的な観察と処置を訪問看護で担う形に分担を見直した。

福祉用具(特殊寝台・体位変換器・エアマット)を導入し、介助の負担と回数を減らす工夫を行っている。

地域の見守りの活動と民生委員の訪問を組み合わせ、安否の確認の一部を介護保険外で担ってもらっている。

担当者会議(参加:本人・家族・訪問介護・訪問看護・福祉用具)で、サービスの組み合わせを見直した。現在の訪問介護の量が必要であることを確認した。

自立への配慮と今後の見通し

着替えや食事の一部など、本人ができる動作は時間をかけて本人が行い、訪問介護員は見守りと声かけを中心に支援する。

状態が安定した時点で、通所のサービスを短い時間から試すことを、本人と相談しながら検討する。

看取り期に入っており、状態の変化に合わせて、主治医・訪問看護と毎週情報を共有し、訪問の回数を見直す。

3か月ごとにアセスメントを行い、サービスの量と組み合わせを見直す。

届出書・支援経過への書き方

(届出書の理由)要介護4・独居。重度の起立性低血圧のため外出を伴うサービスの利用が難しく、主治医からも控えるよう助言を受けている。排泄・食事・服薬の介助が1日に複数回必要なため、訪問介護を中心に在宅での生活を支えている。訪問看護・福祉用具と組み合わせ、3か月ごとに見直す。

(支援経過)市町村から、区分支給限度基準額の利用割合と訪問介護の割合に関するケアプランの届出の依頼が届いた。対象のケアプランと提出の期限を確認し、アセスメントとケアプランを見直したうえで届出書を作成する。

(支援経過)届出書と居宅サービス計画書(第1表〜第3表)、アセスメントの記録の写しを市町村へ提出した。今後、地域ケア会議などで確かめられる予定であり、意見があればケアプランに反映する。

出す前のチェック
  • 担当している利用者さんの保険者の様式・出す時期・添える書類を確かめた
  • 担当者会議などで、ほかの方法を検討した記録がある
  • ご本人・ご家族に、書類を出すことと、その中身を説明した
  • 名前・住所など、求められていない個人の情報を書いていない(様式で求められる欄は除く)
  • ケアプラン(第1表・第2表)と、理由書の中身が食い違っていない

よくある質問

Q. どのケアプランが届出の対象になりますか?

居宅介護支援事業所ごとに、区分支給限度基準額に占める利用の割合が7割以上で、そのうち訪問介護が6割以上の場合に、市町村が届出を求めるケアプランを決めます。基準に当てはまる事業所のすべてのケアプランではなく、市町村から求めがあったものを届け出ます。

Q. 生活援助の回数の届出とは、別のものですか?

別のものです。生活援助中心型の回数の届出(2018年10月から)は、利用者さんごとに、生活援助の回数が基準以上のときに届け出ます。こちらは事業所ごとの割合で見て、市町村から求められたときに届け出ます。両方に当てはまることもあります。

Q. 訪問介護を減らさないといけないのですか?

サービスの量を一律に制限する決まりではありません。訪問介護が必要な理由を、ケアマネジメントの中で確かめて届け出ることが求められています。市町村から意見や助言があれば、ご本人・ご家族・チームで話し合って、ケアプランに反映します。

Q. 何を添えて出せばよいですか?

自治体によって違いますが、届出書(理由書)に、アセスメントの記録、居宅サービス計画書(第1表〜第3表など)、サービス利用票の写しなどを添える例が多いようです。市町村からの通知の中身を確かめてください。

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