サービス担当者会議の要点(第4表)の記入例と書き方
第4表は、会議の会話をすべて書き起こす議事録ではありません。決まった4つの欄に、必要なことだけを埋める書類です。そう考えると、書くことは自然に絞られます。欄ごとの文例と、場面別の通し例を合わせて100本、コピーして使える形で載せています。
第3表〜第5表・モニタリング
最終更新:2026年10月10日/令和6年度介護報酬改定後の制度および現行の居宅サービス計画書標準様式に基づいて作成しています。
この記事の内容
第4表は「議事録」ではない
サービス担当者会議の要点(第4表)は、会議で交わされたやりとりを、そのまま書き起こす議事録ではありません。決められた4つの欄に、必要なことだけを埋める書類です。
「全部書かなければ」と思うと手が止まります。逆に「4つの欄を埋めるだけ」と考えると、書くことは自然に絞られます。
4つの欄に、何を書くか
第4表の中心は、次の4つの欄です。
| 欄 | 書くこと | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| 検討した項目 | 何について話し合ったか | 見出し |
| 検討内容 | 誰が、どんな意見を言ったか | 中身 |
| 結論 | どうすることに決まったか | 決定 |
| 残された課題 (次回の開催時期) | 決まらなかったこと、次はいつか | 宿題 |
「検討した項目」が見出しで、「検討内容」がその中身、という関係です。項目に挙げていないことが検討内容に出てきたり、項目に挙げたのに検討内容が空だったりすると、読み返したときに話がつながりません。
欄ごとの、つまずきやすい点
検討した項目:「ケアプランについて」で終わらせない
これだけでは、何を検討したのかが分かりません。「福祉用具貸与(手すり)の追加について」「短期目標の期間延長について」のように、話し合った中身まで書きます。
- ◯ 通所介護の利用回数(週2回→週3回)の変更について
- × ケアプランについて
検討内容:職種を書く
「〜という意見が出た」だけでは、誰の意見か分かりません。職種と立場を添えると、専門職が集まった意味が記録に残ります。
- ◯ 通所介護 生活相談員より、送迎時の歩行が不安定になっており、玄関先での介助を増やしたいとの意見があった。
- × 歩行が不安定という意見が出た。
結論:「誰が」「何を」「いつから」
「検討の結果、継続することとなった」では、誰が何をするのかが分かりません。実行できる形まで書きます。
- ◯ 通所介護は10月6日より週3回(月・水・金)へ変更し、入浴は一部介助で実施することで合意した。
- × 通所介護を増やすこととなった。
残された課題:「特になし」で済ませない
本当に何もないことは、あまり多くありません。決まらなかったことがあれば、いつ・誰が確認するのかまで書きます。何もなければ、せめて次回の開催時期は残しておきます。
- ◯ 住宅改修の要否は、歩行器の試用結果をふまえ、1か月後の訪問時にあらためて検討する。
- × 特になし
欄ごとの文例(コピーして使えます)
4つの欄それぞれに、そのまま書き出しに使える文例を並べました。「コピー」を押すと、右下のメモ板にたまります。日付・職種・サービスの種類・回数は、その会議で実際に話されたことに置き換えてください。文例は一般的な例で、実在の方のものではありません。
検討した項目の文例(18本)
何について話し合ったかが分かる見出しにします。会議を開いた理由(新規・更新・区分変更など)は、最初の項目に入れておくと、あとで位置づけが分かりやすくなります。
新規の居宅サービス計画原案の内容について(ご本人・ご家族の意向の確認と、各サービスの役割分担)
要介護更新認定に伴う、居宅サービス計画の見直しと継続について
要介護状態区分の変更(要介護1→要介護3)に伴う、居宅サービス計画の変更について
退院後の在宅生活に向けた、居宅サービス計画原案とサービスの開始時期について
認定結果が出るまでの暫定の居宅サービス計画について(結果が見込みと異なった場合の対応を含む)
通所介護の利用回数の変更(週2回→週3回)について
訪問介護の追加(朝の起床・更衣の見守りと、服薬の確認)について
訪問看護の導入と、医療的な管理(服薬・皮膚の観察)の役割分担について
短期入所生活介護の定期的な利用(月1回・3泊4日)の開始について
福祉用具貸与(歩行器・手すり)の導入と、用具を選んだ理由について
福祉用具貸与(歩行器)を続ける必要性の検証について
住宅改修(玄関・浴室の手すりの取り付け)の必要性について
短期目標の期間終了に伴う、目標の達成状況の評価と、次の期間の目標について
転倒が続いていることへの対応(屋内の環境と、各サービスでの見守りの方法)について
服薬の管理方法(一包化・服薬カレンダー・各サービスでの声かけ)について
入浴の方法の変更(自宅での入浴→通所介護での入浴)について
主介護者(長女)の負担の軽減と、緊急時の対応について
看取り期に入ったことに伴う、今後の支援の方針と連絡体制について
検討内容の文例(21本・発言した人ごと)
だれの意見かが分かるように、職種と立場を添えます。発言を一言一句書くのではなく、計画に関わる所を要点で残します。
本人・家族
ご本人より「トイレだけは自分で行きたい。夜も、できればおむつは使いたくない」との意向が話された。
長女より「仕事があるため、日中の付き添いは難しい。平日の日中に、だれかが様子を見に来てくれると安心できる」との話があった。
妻より「夜間に2〜3回起こされ、眠れない日が続いている。月に何日かでも休める日がほしい」との話があった。
主治医
主治医(○○医院 ○○医師)より、血圧は安定しており、通所介護での入浴は差し支えない。入浴前の血圧が高いときは入浴を見合わせ、清拭に切り替えること、との意見があった。
主治医(○○病院 ○○医師)より、心不全の悪化を防ぐため、毎日の体重測定を続けること。体重が急に増えたとき、むくみや息切れが強くなったときは、早めに受診すること、との指示があった。
訪問介護
訪問介護 サービス提供責任者より、朝の訪問時に薬が残っている日が週2回ほどある。服薬カレンダーへのセットと、訪問時の声かけで確認していきたい、との意見があった。
訪問介護 サービス提供責任者より、調理はご本人と一緒に行っており、野菜を切る、味つけを決めるなどはご自分でされている。できる工程は続けていただきたい、との報告があった。
通所介護
通所介護 生活相談員より、送迎時、玄関の上がりかまちでふらつきがみられる。玄関に手すりがあると、出入りが安定するのではないか、との意見があった。
通所介護 機能訓練指導員より、歩行器での歩行は、続けて30mほどまで可能になっている。自宅でも、廊下での歩行練習を続けられるとよい、との報告があった。
通所介護 看護職員より、入浴時に仙骨部に発赤がみられた。座っている時間が長いため、クッションの見直しと、こまめな姿勢の変更が必要と思われる、との報告があった。
訪問看護
訪問看護 看護師より、仙骨部の発赤は改善してきている。体圧を分散するマットレスの導入と、訪問介護による体の向きの確認を続けたい、との意見があった。
訪問看護 看護師より、痛みが強まるのは夕方が多い。痛み止めの使い方をご家族にあらためて説明し、迷ったときは24時間いつでも連絡してほしいと伝えた、との報告があった。
リハビリテーション
訪問リハビリテーション 理学療法士より、ベッドからの立ち上がりは、手すりがあれば見守りで可能。介助の方法を写真にまとめ、各事業所に共有したい、との提案があった。
通所リハビリテーション 作業療法士より、右手での箸の使用が安定してきた。自宅でも、朝食は箸を使うことを続けていただきたい、との意見があった。
福祉用具
福祉用具専門相談員より、歩行器は屋内用と屋外用の2種類を試していただき、ご本人が「こちらのほうが小回りがきく」と屋内用を選ばれた、との報告があった。
福祉用具専門相談員より、ベッドからの立ち上がりには、据え置き型の手すりを提案したい。工事が要らず、状態に合わせて位置を変えられる、との説明があった。
短期入所・薬局・地域
短期入所生活介護 生活相談員より、初めての利用では夜間に不安が強くなることがあるため、普段の生活のリズム、好きな飲み物、寝る前の習慣を事前に教えてほしい、との依頼があった。
薬局 薬剤師(居宅療養管理指導)より、朝・夕の薬を一包化し、日付を印字する。残った薬は訪問時に確認し、主治医に報告する、との説明があった。
民生委員より、週に1〜2回、玄関先で声をかけている。新聞がたまっているなど気になる様子があれば、介護支援専門員に連絡する、との申し出があった。
介護支援専門員
介護支援専門員より、短期目標「見守りのもと、歩行器でトイレまで移動できる」は、この3か月でおおむね達成できていることを報告し、次の目標について各担当者の意見を求めた。
介護支援専門員より、通所介護を週3回に増やしても区分支給限度基準額の範囲内であること、利用者負担の見込みを説明し、ご本人・ご家族の了承を得た。
結論の文例(12本)
「だれが」「何を」「いつから」まで書くと、会議のあとにそのまま動ける記録になります。
居宅サービス計画原案について、ご本人・ご家族・各担当者の合意を得た。○月○日から、計画に沿ってサービスを開始する。
通所介護は、○月○日から週3回(月・水・金)に変更する。入浴は通所介護で行い、自宅での入浴は当面見合わせる。
訪問介護を週3回(月・水・金の朝)追加し、起床・更衣の見守りと、服薬の確認を行う。薬が残っていたときは、訪問介護から介護支援専門員へ連絡する。
歩行器と据え置き型の手すりの貸与を、○月○日から開始する。使用の状況は、福祉用具専門相談員が○月に訪問して確認する。
歩行器の貸与は、屋外の移動に引き続き必要であることを確認した。屋内は手すりでの移動が安定しているため、屋内用の歩行器は返却する。
玄関と浴室の手すりについて、住宅改修の申請を進める。工事が終わるまでの間は、通所介護の送迎時に、職員が玄関の中まで介助する。
短期入所生活介護を、○月から月1回(3泊4日)定期的に利用する。初回は2泊3日とし、ご本人の様子をみて日数を決める。
短期目標は達成と評価し、次の短期目標を「日中は、見守りなしで歩行器でトイレまで移動できる」とする(期間:○月○日〜○月○日)。
短期目標の期間を3か月延長し、現在のサービス内容を続ける。訪問リハビリテーションでは、立ち上がりの練習を重点的に行う。
服薬は、薬局が一包化し、訪問介護(朝)と通所介護(昼)が声をかけて確認する。夕の分は、長女が電話で声をかける。
緊急時の連絡は、①訪問看護(24時間対応)②主治医③長女の順とする。連絡先の一覧を、ベッドの横に掲示する。
暫定の居宅サービス計画でサービスを開始する。認定結果が見込みと異なった場合は、結果が出た時点で計画を見直し、あらためて担当者会議を開く。
残された課題(次回の開催時期)の文例(10本)
決まらなかったことは、「いつ・だれが確かめるか」まで書きます。課題がないときも、次回の開催時期は残しておきます。
浴室の段差の解消は、手すりを使った出入りの様子をみて、○月のモニタリングの際にあらためて検討する。次回の開催は、短期目標の期間が終わる○月を予定。
夜間の排泄について、ポータブルトイレの導入はご本人が希望されなかった。夜間の転倒がないかを訪問介護とご家族で確かめ、1か月後に介護支援専門員があらためて意向をうかがう。
短期入所の利用について、ご本人は「まだ決められない」とのこと。見学の日程を介護支援専門員が調整し、見学のあとにあらためて意向を確認する。
主治医への照会の回答がまだ届いていない。届きしだい各担当者に共有し、必要があれば計画を見直す。
介護をしている妻の腰痛について、受診の結果を次回の訪問時に確認する。介助が難しくなった場合は、訪問介護の回数を見直す。
認定結果が出たら、区分支給限度基準額と利用者負担を確認し、暫定の計画を確定する。見込みと異なった場合は、あらためて会議を開く。
今後、食事がとれなくなったときの対応について、ご本人・ご家族の考えを、主治医の訪問診療の際にあらためてうかがう。
金銭の管理について、利用できる制度を地域包括支援センターに相談し、結果を次回の訪問時にご本人へ伝える。
現時点で、残された課題はない。次回は、要介護認定の有効期間が終わる前(○年○月)、または状態に変化があったときに開催する。
次回は、短期目標の期間が終わる○月に開催する。それまでに転倒や体調の変化があった場合は、そのつど開催する。
開催した理由を必ず書く
サービス担当者会議は、運営基準により、次の場面では開催することとされています。
- 居宅サービス計画を新規に作成したとき
- 要介護更新認定を受けたとき
- 要介護状態区分の変更の認定を受けたとき
このほか、ケアマネジャーが必要と認めるときにも開きます。
どの理由で開いた会議なのかを、「検討した項目」の最初に書いておくと、後から見返したときに位置づけがすぐ分かります。「要介護更新認定に伴う、居宅サービス計画の継続について」といった書き方です。
場面別の通し例(1回の会議を、4つの欄そろえて)
会議を開くきっかけによって、話し合うことと、残しておきたいことが変わります。よく出会う8 つの場面について、1回分の会議を4つの欄そろえて書いた例です。欄ごとにコピーできます。項目の番号(①②③)を「検討内容」「結論」でもそろえておくと、読み返したときに話がつながります。
新規(はじめての居宅サービス計画)
一人暮らし、腰の圧迫骨折のあと、家事と入浴に不安が出てきた方(架空の例)
検討した項目①新規の居宅サービス計画原案の内容について
②各サービスの役割分担と開始日について
③連絡が取れないときの確認の方法について
①ご本人より「家事は少しずつ自分でやりたい。入浴だけは一人では怖い」との意向が話された。長男より「週末は様子を見に来られるが、平日は難しい」との話があった。
②訪問介護 サービス提供責任者より、掃除と買い物は一緒に行う形にして、できる工程はご本人に続けていただきたいとの意見があった。通所介護 生活相談員より、入浴は個別の浴槽で、見守りと洗身の一部介助で対応できる見込みとの説明があった。福祉用具専門相談員より、屋内の移動に歩行器、ベッドからの立ち上がりに据え置き型の手すりの提案があった。
③訪問時に応答がない場合の確認の順番について、意見を出し合った。
①原案について、ご本人・ご家族・各担当者の合意を得た。
②○月○日から、訪問介護 週2回(火・金)、通所介護 週2回(月・木)、福祉用具貸与(歩行器・手すり)を開始する。
③訪問時に応答がないときは、各事業所から介護支援専門員へ連絡し、介護支援専門員が長男(000-000-0000)に確認する。
自宅の浴室の手すりは、通所介護での入浴に慣れてから、自宅で入浴したいかどうかをうかがって検討する。次回は、短期目標の期間が終わる○月に開催を予定。
更新(要介護更新認定)
認知症があり、夫と二人暮らし。通所介護と短期入所を利用している方(架空の例)
検討した項目①要介護更新認定(要介護2・有効期間 ○年○月○日〜○年○月○日)に伴う、居宅サービス計画の見直しについて
②これまでの目標の達成状況について
③夫の負担と、短期入所の利用日数について
①介護支援専門員より、認定結果と、アセスメントで変わった点(夕方に落ち着かなくなる日が増えたこと)を報告した。
②通所介護 生活相談員より、週3回の利用は定着し、午前中の体操には毎回参加されている。15時を過ぎると「帰る」と立ち上がることが増えた、との報告があった。短期入所 生活相談員より、夜間は2回ほど起きるが、職員が付き添うと再び眠れている、との報告があった。
③夫より「デイに行っている間に通院と買い物ができて助かっている。泊まりは、もう少し長くてもよい」との話があった。ご本人は「お父さんがいいなら」と話された。
①居宅サービス計画は、更新後も現在の方針を続けることで合意した。
②短期目標「通所介護で、体操と昼食づくりに参加できる」は達成と評価し、次の期間は「夕方も、職員と一緒に過ごして落ち着いていられる」とする。通所介護では、15時以降に役割(テーブル拭きなど)をお願いする関わりをそろえる。
③短期入所は、○月から月1回・3泊4日を4泊5日に変更する。
夕方の落ち着かなさが自宅でも強くなった場合は、主治医に相談する(夫が次回の受診時に伝える)。次回は、短期目標の期間が終わる○月、または状態が変わったときに開催する。
区分変更(状態が変わったとき)
パーキンソン病が進み、屋内でも転ぶことが増えた方。妻と二人暮らし(架空の例)
検討した項目①要介護状態区分の変更(要介護2→要介護4)に伴う、居宅サービス計画の変更について
②転倒を減らすための環境と、介助の方法について
③服薬の時間と、各サービスの利用時間の調整について
①介護支援専門員より、認定結果と、この2か月で屋内の転倒が4回あったこと、着替えと入浴に介助が必要になったことを報告した。ご本人より「転ぶのが怖いが、トイレには自分で行きたい」との意向が話された。
②訪問リハビリテーション 理学療法士より、動きやすい時間帯と、すくみ足が出やすい場所(寝室の出入口・トイレの前)について説明があり、床に目印のテープを貼る方法が提案された。福祉用具専門相談員より、特殊寝台と、トイレまでの動線に手すりを置く提案があった。
③訪問看護 看護師より、薬が効いている時間に入浴や通所の送迎が重なるよう、時間を見直したいとの意見があった。妻より「朝の着替えがいちばん大変」との話があった。
①変更後の居宅サービス計画原案について合意した。
②特殊寝台・特殊寝台付属品・手すりの貸与を○月○日から開始する。寝室の出入口とトイレの前に目印を貼り、介助の方法は理学療法士が写真にまとめて各事業所に共有する。
③訪問介護(朝の更衣・整容の介助)を週5回追加する。通所リハビリテーションの迎えの時間を、服薬の30分後に変更する。
夜間のトイレへの移動については、妻の負担が大きい。ポータブルトイレや夜間の訪問の利用を、1か月の様子をみて検討する(○月のモニタリングで確認)。次回は○月に開催を予定。
退院のあと(在宅生活の再開)
大腿骨の骨折で入院し、リハビリを経て自宅に戻る方。長女と同居(架空の例)
検討した項目①退院後の在宅生活に向けた、居宅サービス計画原案について
②病院からの引き継ぎ(移動・入浴・服薬)と、自宅での介助の方法について
③サービスの開始日と、退院直後の見守りについて
①ご本人より「また台所に立てるようになりたい」との意向が話された。長女より「日中は仕事で不在になる。一人のときに転ばないかが心配」との話があった。
②介護支援専門員より、退院前カンファレンスで病院から聞き取った内容(屋内は歩行器で見守り、入浴は浴槽の出入りに介助が必要、痛み止めは朝・夕)を報告した。通所リハビリテーション 理学療法士より、まず屋内の歩行の安定を優先し、台所での立ち仕事は段階的に進めたいとの意見があった。訪問介護 サービス提供責任者より、昼の訪問で、昼食の準備とトイレまでの移動を見守るとの説明があった。
③福祉用具専門相談員より、退院日に合わせて歩行器と手すりを搬入できるとの報告があった。
①原案について合意した。
②屋内の移動は歩行器を使い、一人のときは無理に台所に立たないことを、ご本人と確認した。入浴は、当面、通所リハビリテーションで行う。
③退院日の○月○日に福祉用具を搬入し、翌日から訪問介護(平日の昼)、翌週から通所リハビリテーション(週2回)を開始する。
自宅の浴室での入浴は、通所リハビリテーションでの動作の様子をみて、住宅改修(手すり)も含めて○月に検討する。退院後1か月の時点で、介護支援専門員が各担当者から様子を聞き取り、必要があれば会議を開く。
サービスの追加(訪問看護の導入)
心不全で入退院をくり返している方。一人暮らし(架空の例)
検討した項目①訪問看護の導入について
②体重・服薬・食事の確認を、だれが・いつ行うかについて
③体調が変わったときの連絡の流れについて
①介護支援専門員より、この半年で2回入院されたこと、退院後に体重の記録が続かなかったことを報告した。ご本人より「入院はもうしたくない。量るのを忘れてしまう」との話があった。
②主治医(照会・○月○日回答)より、毎日の体重測定と、塩分を控えた食事を続けること、体重が急に増えたときは早めに受診すること、との意見があった。訪問看護 看護師より、週1回の訪問で、体重の記録・むくみ・息切れを確認し、主治医へ報告するとの説明があった。訪問介護 サービス提供責任者より、朝の訪問時に体重測定の声かけと記録の確認ができる、調理は塩分に配慮して行う、との申し出があった。
③どの程度の変化で、だれに連絡するかについて確認した。
①訪問看護を、○月○日から週1回(水)導入することで合意した。
②体重は毎朝ご本人が量り、訪問介護(月・木)が記録を確認する。訪問看護が週1回、記録と体の状態を確認し、主治医へ報告する。
③体重が急に増えたとき、むくみや息切れが強いときは、訪問介護から訪問看護(000-000-0000)へ連絡し、訪問看護が主治医の指示を受ける。
配食(塩分に配慮したもの)の利用は、ご本人が「まず自分の食事で試したい」と希望された。1か月後に、体重の推移をみてあらためて相談する。次回は、短期目標の期間が終わる○月に開催を予定。
福祉用具・住宅改修
ひざの痛みがあり、玄関と浴室の出入りが不安定になってきた方。夫と二人暮らし(架空の例)
検討した項目①玄関と浴室の出入りの動作について
②住宅改修(手すりの取り付け)と、福祉用具(入浴用のいす・浴槽の手すり)の必要性について
③工事が終わるまでの間の対応について
①ご本人より「玄関の段差で、ひざが抜けそうになる。お風呂は、またぐときが怖い」との話があった。通所介護 生活相談員より、送迎時、上がりかまちで職員が腕を支えているとの報告があった。
②福祉用具専門相談員より、玄関は上がりかまちに縦の手すり、浴室は出入口と浴槽の横に手すりを付ける案と、入浴用のいす・浴槽用の手すり(購入)の提案があった。訪問リハビリテーション 理学療法士より、実際の動作を確認し、手すりの高さと位置について助言があった。夫より「自分も高齢なので、支えるのは難しい」との話があった。
③工事までの期間と、その間の入浴の方法について確認した。
①②玄関と浴室の手すりについて、住宅改修の申請を進める(理由書は介護支援専門員が作成する)。入浴用のいすと浴槽用の手すりは、特定福祉用具として購入する。
③工事が終わるまでの間は、入浴は通所介護で行い、玄関の出入りは送迎の職員が介助する。
浴槽のまたぎ動作は、手すりを付けたあとに理学療法士があらためて確認し、不安が残る場合は、浴槽の中に置く台などを検討する。工事が終わった時点で、介護支援専門員が使い勝手を確認する。次回は○月に開催を予定。
看取り期
がんの終末期で、自宅で過ごすことを希望されている方。妻・長女と同居(架空の例)
検討した項目①今後の支援の方針について(ご本人・ご家族の意向の確認)
②痛みやつらさへの対応と、状態が変わったときの連絡体制について
③介護をしているご家族への支援について
①ご本人より「痛いのだけは嫌だ。あとは家にいられればいい」との意向が話された。妻より「家で看たいが、夜に何かあったらと思うと不安」との話があった。
②主治医(訪問診療)より、痛みは飲み薬で調整できていること、今後は食事の量が減り、眠っている時間が長くなることが考えられる、との説明があった。訪問看護 看護師より、24時間いつでも連絡を受けられること、迷ったときは遠慮なく電話してほしいことを、ご家族に伝えた。福祉用具専門相談員より、床ずれを防ぐマットレスへの変更の提案があった。
③長女より「仕事を休める日と休めない日がある」との話があり、訪問の回数と時間帯について話し合った。
①「痛みをおさえて、自宅で家族と過ごす」ことを、チームの方針として確認した。気持ちが変わったときは、いつでも見直す。
②状態が変わったときは、まず訪問看護(000-000-0000・24時間対応)へ連絡する。訪問看護が主治医の指示を受ける。連絡先を、ベッドの横に掲示する。床ずれ防止用具を、○月○日に変更する。
③訪問介護を1日2回(朝・夕)に増やし、体を拭くこと、着替え、口の中の手入れを行う。訪問看護は週3回とする。
食事や水分がとれなくなったときの対応について、ご本人・ご家族の考えを、次回の訪問診療の際に主治医があらためてうかがう。状態の変化が早いことが考えられるため、次回の開催時期は定めず、変化があったときは電話での照会も含めて、そのつど対応する。
介護者の負担(短期入所の導入)
認知症があり、夜間に起きて歩くことが増えた方。長女と二人暮らし(架空の例)
検討した項目①夜間の様子と、長女の負担について
②短期入所生活介護の利用について
③長女が急に介護できなくなったときの対応について
①長女より「夜中に2〜3回起きて歩くので、付き添っている。仕事中に眠くなることが増えた」との話があった。通所介護 生活相談員より、日中に横になる時間が長い日は、夜に起きることが多いようだ、との報告があった。
②ご本人は「泊まるのは嫌だ」と話された。短期入所 生活相談員より、まず日中の見学と昼食から始め、顔なじみの職員をつくってから泊まりに進む方法の提案があった。介護支援専門員より、泊まりの間の過ごし方を、通所介護と同じ流れにそろえる案を出した。
③長女の体調不良や出張のときに、だれに連絡し、どのサービスで対応するかを確認した。
①通所介護では、午後に散歩と体操を取り入れ、日中に横になる時間を短くする。
②○月○日に、長女と一緒に短期入所の事業所を見学する。ご本人の様子をみて、1泊2日から利用を始める。
③長女が介護できないときは、長女から介護支援専門員へ連絡し、短期入所の緊急の受け入れを調整する。受け入れが難しい場合に備え、ほかの事業所にも事前に相談しておく。
見学のあと、ご本人の意向をあらためて確認する。泊まりに抵抗が強い場合は、通所介護の利用時間の延長など、ほかの方法を検討する。夜間に起きることについて、長女が次回の受診時に主治医へ相談する。次回は○月に開催を予定。
出られなかった担当者は「照会」で残す
やむを得ない理由で会議に出られない担当者がいる場合は、照会(意見を求めること)で対応できるとされています。主治医が典型的です。
このとき、照会したこと自体と、その回答を記録に残します。「誰に」「いつ」「何を聞いて」「どう回答があったか」まで書いておくと、会議に出ていない専門職の意見も計画に反映したことが示せます。
照会は、担当者が参加できないときの補い方です。会議そのものを省くための手段ではない点には注意が必要です。
照会・出席できなかったときの文例(7本)
出席できなかった理由、照会した日と方法、回答の要点をそろえて書きます。ご本人やご家族が出席できなかったときは、どのように意向を確かめたかを残しておきます。
主治医(○○医院 ○○医師):診療のため欠席。○月○日に書面で照会し、○月○日に回答を得た。「病状は安定している。通所介護での運動は、息切れのない範囲で続けてよい」との意見であった。
訪問看護(○○訪問看護ステーション 看護師):訪問の業務と重なり欠席。○月○日に電話で照会した。「皮膚の状態は落ち着いている。入浴の際に、かかとと仙骨部の観察をお願いしたい」との意見であった。
通所介護(○○デイサービス 生活相談員):送迎の時間と重なり欠席。○月○日に書面で照会し、利用中の様子(食事は全量、午後は居眠りが増えている)について報告を受けた。
ご本人は体調がすぐれず、出席を見合わせた。○月○日の訪問時に、介護支援専門員が計画の原案を説明し、「今のままでよい。デイの日は増やしたくない」との意向を確認している。
ご家族(長男)は遠方にお住まいのため、電話(スピーカー)で参加した。計画の原案は、事前に郵送してある。
開催の日程を調整したが、訪問看護と通所介護の担当者の都合がつかなかったため、○月○日に各担当者へ書面で照会し、意見を求めた(回答の内容は、検討内容の欄のとおり)。
欠席した担当者には、○月○日に第4表の写しを渡し、結論と、各事業所にお願いすることを伝える。
会議の前に、半分は書ける
4つの欄のうち、「検討した項目」は会議の前に決められます。何を話し合うかは、会議を開くと決めた時点で、すでに決まっているからです。
第4表が後回しになりやすいのは、会議が終わってから記憶をたどって全部を書き起こそうとするからです。先に「検討した項目」と「誰に何を聞くか」を紙に用意して会議に持っていけば、あとはその場で埋めるだけになります。
逆に、「検討内容」と「結論」を会議の前に書いてしまうのは避けてください。まだ誰も言っていない意見や、まだ決まっていない結論が、記録として残ってしまいます。
よくある質問
文例は、書き出しの形をつかむための一般的な例です。第4表は、その会議で実際に話されたことと、決まったことを残す書類なので、発言した方・内容・日付・回数は、かならず実際のものに置き換えてください。まだ話し合っていない内容を、会議の前に「検討内容」や「結論」に入れておくことは避けます。
決まりはありませんが、発言をすべて書き起こす必要はありません。計画に関わる意見を、職種と立場を添えて要点で残すと、読み返しやすくなります。ご本人・ご家族の意向は、言葉をなるべくそのまま残しておくと、あとで計画の根拠として使いやすいと感じます。
やむを得ない場合は、本人・家族が参加しない形で開催することもあります。その場合は、参加できなかった理由と、事前または事後にどのような方法で意向を確認したかを記録に残しておきます。意向を確認しないまま進めた形にならないようにします。
決まりはありませんが、3〜5項目くらいに絞ると、会議も記録も整理されます。多すぎると、どれが中心の議題だったのかが分からなくなります。
一定の要件のもとで、テレビ電話装置等を活用した開催が可能とされています。本人・家族が参加する場合は、その同意が必要とされています。運用の細部は保険者によって異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
やむを得ない理由がある場合には、担当者への照会等により意見を求めることができるとされています。ただし例外的な取り扱いであり、その理由も記録に残す必要があります。どこまでが「やむを得ない理由」にあたるかは保険者によって判断が分かれることがあるため、確認しておくのが確実です。
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