面談・担当者会議の録音から記録をつくる方法|同意の取り方、ボイスレコーダーの選び方、AIで下書きするまで
訪問から戻って、メモを見ながら「何を話したか」を思い出す。その時間を短くする方法のひとつが録音です。録音をそのまま記録にするのではなく、いったん文字にしてから、記録に必要なところをAIに整えてもらいます。はじめての方でも迷わないように、録る前の準備から、記録の下書きができるまでを順番にまとめました。
AIで下ごしらえする
最終更新:2026年10月10日/令和6年度介護報酬改定後の制度および現行の居宅サービス計画書標準様式に基づいて作成しています。
この記事の内容
録音を使うと、記録のどこが楽になるか
記録に時間がかかるのは、書くことそのものより、「何を話したか」を思い出すところだと感じます。録音があれば、ご本人の言い回しや、ご家族が話した回数・時間などを、あとから確かめられます。
| 場面 | 録音があると | 使う様式 |
|---|---|---|
| 自宅での面談(アセスメント・モニタリング) | ご本人の言葉を、意向の欄にそのまま残しやすい | アセスメント、モニタリングの記録 |
| サービス担当者会議 | 誰が何を話し、何が決まったかを確かめられる | 第4表 サービス担当者会議の要点 |
| 訪問や電話のあとの振り返り(自分の声のメモ) | 移動中に話したことを、戻ってから文章にできる | 第5表 居宅介護支援経過 |
一方で、録音はあくまで記録の材料です。1時間の会話をすべて文字にしても、そのままでは記録になりません。残すべきこと(事実、判断、今後の対応)を選ぶのは、これまでどおりケアマネジャーの仕事です。
録音する前に、ご本人・ご家族・出席者の了解を得る
録音は、話している方の声と内容をそのまま残します。録る前に目的を伝えて、了解を得ることを、いちばん最初に決めておきたいところです。事業所の個人情報の取扱い規程に、録音の扱いが書かれているかも確かめてください。
伝えることは、次の4つにしぼると伝わりやすいです。
- 何のために録るか(記録を正確に書くため)
- 誰が聞くか(担当のケアマネジャーだけ、など)
- いつ消すか(記録を書き終えたら消す、など)
- 断ってもよいこと(録らなくても、支援の内容は変わらないこと)
声のかけ方の例:「今日のお話を正確に記録に残したいので、録音させていただいてもよろしいですか。記録を書き終えたら消します。録音しないほうがよければ、メモで書きますので、遠慮なくおっしゃってください。」
サービス担当者会議では、はじめに出席者の皆さんに伝えます。どなたかが録音を望まないときは、録らずにメモで進めます。了解を得たことは、支援経過に一行残しておくと、あとで確かめられます。
了解を得るときの声かけと、記録に残す一文(6本)
場面ごとの声かけの例と、了解を得たこと(または録音しなかったこと)を支援経過に残すときの例です。事業所の決まりに合わせて、言い回しを変えてお使いください。
声かけの例
本日の会議は、要点を正確に記録するために、録音させていただきたいと思います。録音は、私が記録を書くためだけに使い、書き終えたら消します。録音を望まない方がいらっしゃいましたら、メモで進めますので、お知らせください。
ここからのお話は、録音を止めたほうがよろしいですか。止めることもできますので、遠慮なくおっしゃってください。
ご本人にもお伝えしましたが、念のためご家族にもお願いします。記録を正確に書くために、録音してもよろしいでしょうか。お断りいただいても、支援の内容は変わりません。
支援経過に残す一文
○月○日 自宅を訪問。記録を正確に作成する目的で面談を録音することを、本人・長女に説明し、了解を得た(聞くのは担当の介護支援専門員のみ、記録の作成後に消去することを説明)。
○月○日 サービス担当者会議のはじめに、要点の記録のために録音することを出席者全員に説明し、了解を得た。録音は、第4表を作成したあと、○月○日に消去した。
○月○日 面談の録音について説明したところ、本人より「録音はしないでほしい」との希望があったため、録音は行わず、メモで記録した。
スマートフォンとボイスレコーダー、どちらで録るか
手元のスマートフォンで録れるなら、それがいちばん手軽です。ただ、事業所によっては私用のスマートフォンで、利用者宅の会話を録らない決まりがあります。その場合は、事業所で用意するボイスレコーダーが向いています。
| スマートフォン | ボイスレコーダー | |
|---|---|---|
| 手軽さ | いつも持っているので、すぐ録れる | 1台持ち歩く必要がある |
| 事業所のルール | 私用の端末での録音が認められないことがある | 事業所の備品として管理しやすい |
| 録っている間 | 電話や通知で止まることがある | 録音だけに使える |
| パソコンへの移し方 | 共有の機能で送る。アプリによって手順が違う | USBでつなぐと、ファイルとして見えるものが多い |
| ファイルの形式 | iPhone は m4a。Android は機種やアプリによる | mp3 か wav を選べるものが多い |
ボイスレコーダーを選ぶときは、機種の名前より、次の5つの条件で見るのがおすすめです。
- mp3で保存できる(wavより小さく、このサイトのAIツールでそのまま読める)
- USBでパソコンにつなぐと、ファイルとして取り出せる(専用のソフトが要らないもの)
- 録音ボタンが大きく、1つの操作で録れる
- 日時を設定できる(ファイルの日付と、記録の日を照らし合わせやすい)
- 本体の操作で録音を消せる
家電量販店や通販サイトで「ボイスレコーダー mp3 USB」と探すと、数千円のものから見つかります。
聞き取りやすく録るコツ
- 録音機は、話す方の近くに置く。テーブルの真ん中より、ご本人の手元のほうがはっきり入ります
- テレビやラジオは、了解を得て音を小さくしてもらう。
- 録り始めに、日付と場面だけを声に出す。「9月15日、ご自宅での面談です」。お名前は言わなくて大丈夫です
- 会議では、発言の前に役割を言ってもらう。「訪問介護です」と一言あるだけで、文字にしたときに誰の発言か分かりやすくなります
- 長くなっても、途中で止めずに続けて構いません。このサイトのツールは、長い録音を区切って文字にします
録音ファイルを、パソコンに移す
録音ファイルを、記録を書くパソコンに移します。
| 録ったもの | 移し方 |
|---|---|
| ボイスレコーダー | USBケーブルでパソコンにつなぐと、エクスプローラーに録音機が出てきます。「VOICE」「RECORD」などのフォルダの中のファイルを、デスクトップにコピーします |
| iPhone のボイスメモ | 録音をえらんで「共有」→「"ファイル"に保存」。スマートフォンのブラウザから、このサイトで直接えらべます。パソコンに移すときは、事業所で認められた方法を使います |
| Android の録音アプリ | 録音をえらんで「共有」または「保存」。スマートフォンのブラウザから、このサイトで直接えらべます。パソコンに移すときは、事業所で認められた方法を使います |
大きさの目安:mp3 なら、1時間でおよそ50〜60MBです(録音機の設定で変わります)。このサイトのツールは、1つのファイルを200MBまで読み込めます。wav は大きくなりやすいので、長い会議は mp3 で録るのがおすすめです。
自分宛てにメールで送る方法は、宛先の間違いが起きやすいので、事業所のルールで認められている場合だけにしてください。
AI記録ツールで、録音から記録の下書きをつくる手順
- AI記録ツールを「録音から」で開く。下の緑のボタンから開くと、入力欄の上に手順と「録音ファイルをえらぶ」ボタンが出ます。
- 録音ファイルをえらぶ。はじめての方は「この録音を文字にする」を押すと、最初の1回だけ、Google の無料のAIを使うための「キー」の準備があります(3分ほど・クレジットカードの登録は要りません)。キーを登録ずみなら、12MBくらいまでの録音は、えらんだ時点で文字にし始めます。
- 文字になるのを待つ。文字起こしは「1 あったことを入れる」の欄に入ります。長い録音は数分かかります。サイトの中でうまく進まないときは「AI Studio で文字にする」をえらぶと、Google の画面で文字にできます。
- 記録の種類をえらんで、下書きをつくる。「2 どの記録にしますか?」で、支援経過・担当者会議の要点・モニタリングなどをえらび、「記録の文章をつくる」を押します。文字にし終わったときに出る「このまま記録の文章をつくる」から進むこともできます。
- 確かめて、欄ごとにコピーする。録音にない内容が足されていないか、数字や日付が合っているかを見てから、介護ソフトに貼り付けます。
アセスメントの面談なら、アセスメントAIでも、認定調査票などの書類と一緒に録音を入れられます。
個人情報と、録音の消し方
録音には、お名前やご家族の事情など、書類より多くの情報が入ります。次のことを事業所で決めておくと安心です。
- 無料のキーで送った内容は、Google のサービス改善に使われる場合があります。事業所のルールで認められない場合は、課金を設定したキーを使う、録音ではなくメモから下書きする、などをえらんでください(有料で使うときの扱いは、Google の最新の規約をご確認ください)
- 録音を消すタイミング(記録を確定したら、ボイスレコーダー・パソコン・スマートフォンのすべてから消す)
- 録音機の保管場所(事業所内の決まった場所、持ち出しの記録)
- 共用のパソコンに、ファイルを残さない(デスクトップや「ダウンロード」のフォルダも確かめる)
このサイトのAIツールは、録音も文字起こしも、このサイトのサーバーには保存しません。録音は、ブラウザから直接 Google のAIに送られます。こういう使い方がやりやすい、ここが不安、といった声があれば、ぜひ教えてください。
よくある質問
1つのファイルで200MBまで読み込めます。mp3なら、3時間ほどが目安です(録音機の設定で変わります)。長い録音は区切って文字にするので、そのぶん時間がかかります。
文字起こしは会話をそのまま文字にしたものなので、記録としては長すぎます。記録の種類をえらんで、要点の下書きにしてから、内容を確かめて使ってください。
録音を入れたあとに「AI Studio で文字にする」をえらぶと、Google AI Studio の画面で録音を文字にできます(Google アカウントでのログインが必要です)。出てきた文字を「1 あったことを入れる」に貼り付ければ、そのあとは「いつものAIに貼り付けて使う」方法で下書きまで進められます。
できます。スマートフォンのブラウザでAI記録ツールを開き、録音ファイルをえらびます。ただ、下書きの確認や介護ソフトへの貼り付けは、画面の大きいパソコンのほうが楽です。
特定の機種はおすすめしていません。mp3で保存できる、USBでつなぐとファイルとして取り出せる、ボタンの操作が簡単、の3つを満たすものをえらぶと、このサイトのツールで使いやすいです。事業所で購入する場合は、保管と持ち出しのルールも一緒に決めておくと安心です。