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住宅改修の理由書

住宅改修が必要な理由書の書き方と記入例|動作ごとの困りごとから、改修の方針まで

住宅改修の理由書は、動作ごとに「困っていること」と「改修でどう変わるか」を1対1でつなぐ書類です。写真と図面を見ながら、その場面を思い浮かべて書くと、読み手にも必要性が伝わります。

市町村に出す理由書(福祉用具・住宅改修)

最終更新:2026年9月23日/制度の細かい扱いと様式は市町村ごとに違います。対象になるかどうかの最終的な判断は保険者(市町村)が行います。

書式と写真から、下書きを始める

市町村の理由書の書式(PDF・Word・Excel)と、改修する場所の写真を読み込ませると、動作ごとに「困っている状況・改修の目的・場所と方法・期待できる効果」を下書きします。Excelの書式なら、そのファイルのマスに直接書き込めます。

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理由書はいつ・誰が書くか

介護保険の住宅改修は、工事を始める前に申請します。そのときに添えるのが「住宅改修が必要な理由書」です。理由書は、介護支援専門員のほか、地域包括支援センターの職員や福祉住環境コーディネーター2級以上の方などが作成できるとされていますが、扱いは市町村ごとに違います。

書式も市町村ごとに違います。お住まいの市町村の書式に、そのまま下書きを入れたいときは 住宅改修の理由書AI をお使いください。書式のPDFやExcelと、改修する場所の写真を読み込ませると、その欄の順番どおりに下書きします。

対象になる6つの工事と、対象外になりやすいもの

  • ① 手すりの取付け
  • ② 段差の解消
  • ③ 滑りの防止・移動の円滑化のための、床または通路面の材料の変更
  • ④ 引き戸などへの扉の取替え(扉の撤去を含む)
  • ⑤ 洋式便器などへの便器の取替え
  • ⑥ ①〜⑤に付帯して必要になる工事(壁の下地の補強、給排水設備の工事、床や壁の補修など)

次のものは、対象外になることが多いものです。理由書に入れる前に、保険者に確認してください。

  • 昇降機・段差解消機・リフトなど、動力で動くもの
  • 据置型の手すりやスロープ(工事をしないもの。福祉用具の対象です)
  • 新築・増築、老朽化にともなう取替え、和式浴槽から洋式浴槽への取替えそのもの

書く順番(総合的状況 → 動作ごと → 改修項目)

国の標準的な様式は、次の順番でできています。この順で書くと、話がつながります。

  1. 利用者の身体状況:病名、麻痺や痛み、歩き方、立ち上がりの様子。住宅改修に関係することにしぼります
  2. 介護状況:誰が、いつ、どの動作を手伝っているか。介護者の負担も書きます
  3. 住宅改修により、どう暮らしを変えたいか:ご本人・ご家族の言葉を生かして1〜2文で
  4. 動作ごとの困難な状況と、改修の目的・方針:排泄・入浴・外出・屋内の移動などから、関係する動作だけ
  5. 改修項目(改修箇所):①〜⑥のどれに当たるか、どこを、どうするか

4では、決まった型があります。

困難な状況:「〜なので、〜で困っている」
改修の方針:「〜することで、〜が改善できる」

この型に当てはめると、書きながら「本当につながっているか」を自分で確かめられます。手すりを付ける理由が「危ないから」しかないときは、どの動作の、どの瞬間が危ないのかをもう一度思い出してみてください。改修の目的は、「できなかったことをできるようにする」「転倒などの防止・安全の確保」「動作をしやすくする」「本人の精神的な負担や不安を軽くする」「介護者の負担を軽くする」から選ぶ様式が多いです。

寸法は、分かる範囲で具体的に書きます(段差○cm、廊下の幅○cm、浴槽の縁の高さ○cm)。現地でメジャーを当てて写真を撮っておくと、あとで書くときに困りません。

記入例(動作別12本)

「コピー」を押すと右下のメモ板にたまります。寸法・続柄は、実際の内容に置きかえてください。困難な状況と改修の方針を、1対1で組にしています。

1. 排泄|トイレの立ち座り困っている状況:便器から立ち上がる際につかまる場所がなく、壁のタオル掛けに手をかけてふらつきながら立っており、夜間は長女の介助が必要で困っている。/改修の方針:便器の右側の壁にL字型手すりを取り付けることで、手すりを支えに一人で立ち上がれるようになり、夜間の排泄が自分で行えるようになる。

2. 排泄|トイレまでの移動困っている状況:居室からトイレまでの廊下(約4m)に手すりがなく、杖と壁を頼りに移動しているため、方向を変える場所でふらつき、転倒しそうになることがあって困っている。/改修の方針:廊下の右側に連続した横手すりを設置することで、途中で休まずに移動でき、方向転換時の転倒を防げる。

3. 入浴|浴室の出入りと段差困っている状況:脱衣室と洗い場の間に約12cmの段差があり、またぐ際に片足立ちとなってふらつくため、妻が身体を支えており、一人では浴室に入れずに困っている。/改修の方針:段差にすのこを設置して床の高さをそろえることで、またがずに出入りができ、一人で浴室へ入れるようになる。

4. 入浴|浴槽の出入り困っている状況:浴槽の縁の高さが約50cmあり、またぐ際に体が傾いて浴槽の縁に腰かけることもできず、入浴をあきらめてシャワーのみで済ませている状態で困っている。/改修の方針:浴槽の横の壁に縦手すりを取り付け、洗い場に横手すりを設置することで、手すりを支えにまたぐ動作ができ、湯船につかれるようになる。

5. 入浴|洗い場の床困っている状況:洗い場のタイルが滑りやすく、洗髪時に足が滑ってヒヤリとしたことが複数回あり、家族が付き添わないと入浴できず困っている。/改修の方針:洗い場の床材を滑りにくいものに変更することで、足元の不安が減り、見守りの負担が軽くなる。

6. 外出|玄関の上がりかまち困っている状況:玄関の上がりかまちが約25cmあり、昇降の際に長女が腰を支えているが、長女が不在の時間帯は外出ができずに困っている。/改修の方針:上がりかまちに踏み台を設置し、あわせて縦手すりを取り付けることで、一段あたりの高さが半分になり、手すりを支えに一人で昇降できるようになる。

7. 外出|玄関から道路まで困っている状況:玄関から門扉までのアプローチが砂利敷きで、杖の先が沈み、雨の日は特に足元が安定せず、通院のたびに介助が必要で困っている。/改修の方針:アプローチをコンクリートで舗装し、通路面を平たんにすることで、杖を安定して使え、通院への往復が自分の足で行えるようになる。

8. 屋内の移動|敷居の段差困っている状況:居室と廊下の間に約3cmの敷居があり、すり足歩行のためつま先が引っかかり、実際に1度転倒しており困っている。/改修の方針:敷居を撤去して床の高さをそろえる、または段差解消のスロープを設置することで、つまずきによる転倒を防げる。

9. 屋内の移動|扉の開け閉め困っている状況:居室の扉が開き戸のため、扉を引く際に一歩下がる必要があり、立位のバランスを崩しやすく、一人での出入りに不安があって困っている。/改修の方針:開き戸を引き戸に取り替えることで、一歩下がらずに開閉ができ、手すりや壁を支えにしたまま出入りができるようになる。

10. 排泄|和式から洋式へ困っている状況:和式便器のため深くしゃがむ動作が必要で、膝の痛みにより立ち座りができず、日中もポータブルトイレを使わざるを得ない状態で困っている。/改修の方針:洋式便器に取り替えることで、腰かける姿勢で排泄ができ、日中はトイレでの排泄が続けられるようになる。

11. 介護者の負担|浴室の介助困っている状況:入浴のたびに妻が浴室内で身体を支えているが、床が滑りやすく、妻自身も転倒しそうになることがあり、介助を続けることが難しくなって困っている。/改修の方針:洗い場の床材の変更と横手すりの設置により、本人が自分で姿勢を保てる場面が増え、介助者が支える時間と力が減る。

12. 付帯して必要な工事困っている状況:トイレの壁が石膏ボードのみで、手すりを取り付けても体重を支えられない状態である。/改修の方針:手すりの取り付けに付帯して、壁の下地を補強することで、体重をかけても安全に使える手すりを設置できる。

写真から、この形の文章をつくる

現地で撮った写真と、住まいの状況のメモを入れるだけで、上の記入例と同じ「〜なので、〜で困っている」「〜することで、〜が改善できる」の形に整えます。写真で分からない寸法は「要確認」として残します。

自分のケースで下書きする →

20万円の上限・3段階リセット・賃貸のとき

  • 支給の上限は、1つの住宅につき20万円(利用者の負担を含みます)。残りがあれば、複数回に分けて使えます
  • 要介護状態区分が3段階以上重くなったときは、改めて20万円まで使えます(1回だけ)。転居したときも、新しい住まいで改めて使えます
  • 賃貸住宅では、家主の承諾が必要です。承諾書の様式を用意している市町村もあります
  • 支払いは、いったん全額を支払ってあとから戻る償還払いが基本です。市町村によっては受領委任払いが使えます

2回目以降の改修のときは、前回の改修との関係(残りの範囲か、3段階以上の重度化か、転居か)を理由書に書いておくと、確認がスムーズです。

よくある質問

Q. 理由書は誰が書けますか

介護支援専門員のほか、地域包括支援センターの担当職員、福祉住環境コーディネーター2級以上の方などが作成できるとされていますが、扱いは市町村によって違います。様式と一緒に、作成できる人の範囲も確認してください。

Q. 工事が終わってからでも申請できますか

住宅改修は、原則として着工前の申請が必要です。理由書のほか、見積書、改修前の写真や図面などを添えます。先に工事を始めてしまうと支給が受けられないことがあるので、着工の予定が決まったら早めに保険者へ確認してください。

Q. 福祉用具で足りるのでは、と言われることがあります

据置型の手すりやスロープなど、工事をしなくても使える福祉用具で対応できる場合は、そちらを先に検討します。理由書には、福祉用具では足りない理由(置く場所がない、必要な長さが取れない、体格に合わないなど)を書いておくと、判断の材料になります。

Q. 写真は何を撮っておけばよいですか

改修する場所の全体が分かる1枚と、段差の高さや手すりを付ける壁が分かる近くの1枚を撮ります。メジャーを当てて撮ると、寸法があとから確認できます。工事のあとは、同じ向きから撮った写真が求められることが多いです。

福祉用具の理由書は 福祉用具の理由書の書き方と記入例 にまとめています。

動作ごとに書き分けるのが大変なときは

排泄・入浴・外出・屋内の移動から、関係する動作だけを選んで書き分けます。対象外になりそうな工事が混じっていれば、確認してほしい点として知らせます。無料で、登録は要りません。

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